海外旅行中に気になるのがチップ。
日本にはない習慣ですので、どうしても私たちは悩んでしまいますよね。
スペイン在住の私も、最初はチップの習慣になかなか慣れず、毎回お会計時に周りの友人が出す額をチラチラと覗いていました・・・。
今回はスペイン旅行をひかえた方のために、旅行中に迷わず、そして気持ちよくチップを渡せるよう、基本的な相場や場所などについてご説明させていただきます。
これであなたの悩みも解消!!
チップについて
皆さんが頭の中で考えている「チップ」は、もしかしたらアメリカの習慣に近いものかもしれません。
アメリカのカフェやレストランでの労働賃金は元から安く、チップを頂いて、それも収入源のひとつとしているのです。
しかし、スペインでの「チップ」はアメリカとは異なり、「おこころづけ」のようなものなのです。
スペイン人は、サービスの悪いときにはチップを置かないことだって多々あるんですよ。
本当のことを言うと、普通のサービスであっても置かない方もいるんです・・・。
(その時の気分ですかね・・・??)
なんだか少しややこしくなっちゃいましたけど、実際はすごく簡単なことですので、下記、場所別に分けたチップ例をご参考ください!
バル・カフェテリアでは?
スペイン人はコーヒーや甘いものが大好きです。
毎日カフェテリアへ行ってコーヒーを飲みますし、17時ころになるとメリエンダと言って、おやつの時間もあります。
そして、ピンチョスバルのような、ササっと飲んで、食べられるバルも大好きなんです。
そんなバルやカフェテリアは街の至るところにあるので、旅行中スペイン人気分、そしてスペインの雰囲気を味わうためには必ず立ち寄りたいポイントですよね。
まず簡単に・・・こちらではたくさんのチップを置く必用はありません!
例えば、お会計がコーヒー1杯で1.50ユーロ。
2ユーロ支払った場合、おつりの50センティモスをチップとして置く。
(※1ユーロ以下の硬貨を、スペインではセンティモ(ス)と言います)
ピンチョスとビールを頼んで、3.50ユーロ。
5ユーロ支払った場合、おつりの1ユーロは自分のお財布へ。そして残りの50センティモスをチップとして置く。
このようなバルやカフェテリアでは、1ユーロ以下の小銭をチップとして置けば基本的に問題ありません。
また、お財布の中にちょうど小銭がない・・・!キッチリ支払っちゃった!
なんて時もありますよね。
そんな時は、置かなくても問題ありませんよ。
「ありがとう」の気持ちを渡したい気持ちもありますが、上記にも述べたように、アメリカとは違い、チップを収入源にはしていないのです。
スペイン人のウェイターはチップがないことにいちいち文句を言ったりしません。
ただ1つ。スマートなやり方としては、お釣りが出るようにわざとキッチリ支払わない。
そんな手もありますね。
でも、日本人はキッチリ支払うのが習慣になっているので、ついついキッチリ支払いがち・・・。
そんな時は仕方ありません!気にせずOK!
あとは、旅の一つの楽しみとして・・・
お気に入りのバルを見つけた時は、短い旅行期間であってもスペイン人になりきって毎日のように通いたくなるものですよね。
そこで、あまりケチらずチップを渡すと・・・
日本人という外見と、更にチップもよくくれるという相乗効果でお店の人にしっかりと覚えてもらえ、思わぬサービスがあるかもしれませんよ。
お店の方と仲良くなるのがキーポイントですね。
そんな些細なことも、異国での旅の小さな楽しみですよね。
レストランやレストランバルでは?
スペインのランチは、日本で言うディナーの内容に近いです。
「Menú del día(メヌー デル ディア)」と言って、本日のメニューというのがお昼頃になると、レストランの前でよく見かけます。
安いところだと8ユーロくらいから、高いところだと20ユーロやそれ以上でランチメニューが食べられます。(基本的に前菜、メインプレート、デザート、飲み物)
※デザートや飲み物が付いていないところもありますので、ご注意を。
夜に行くと高めのレストランも、お昼に行くとお得な価格で食べられるので要チェックですよ。
さて、ここでの本題のチップです。
目安は支払い金額の5%です。
※決してルールというわけではありません。
例えば、2人でランチに行き、合計金額が30ユーロ。
30ユーロの5%は、1.5ユーロ。
0. 5ユーロは、少し半端な数なので2ユーロをチップとして渡す。
このような感じです。
それでも、よく分からないな・・・いちいち計算面倒くさいし・・・とお思いの方。
これは実際、私や私のスペイン人の友人などがチップとして支払う金額です。
2人でランチをした場合。
1.5~3ユーロを目安に渡します。
多人数でランチをした場合。
1人当たり1ユーロを目安に渡します。
迷ったら、このような感じで渡せば問題なしです!
高級レストランでは?
海外旅行に行ったからには、ローカルな大衆バルなどもいいけれど、おしゃれをして現地の美味しい高級レストランだって行っておきたいですよね。
なんとスペインには、ミシュラン認定の星付きレストランがたくさんあります。
そして、おいしいスペインワインも地方各々で種類豊富なんです。
美食家には本当にオススメする国です!
やはり、高級レストランへ行くと、ローカルレストランよりは英語が通じやすく、ソムリエの方もいらっしゃるので、お食事やワインについて様々な相談ができたりし、サービスも格段に向上しますよね。
先ほども、目安は5%と申し上げたように、こちらも同様です。
しかし、高級レストランであれば、お会計金額が飛び跳ねてしまうのも無理はありませんよね。
そこで、こんな考え方もありかもしれません。
チップは最高30ユーロまで。と自分の中で決めておく。
高級レストランとなれば、チップで50ユーロや100ユーロをお渡しする方もいらっしゃいます。
しかし、チップに慣れていない私たち日本人には少し考えにくいですよね。
なので、目安はお会計金額の5%。
しかし、最高30ユーロまで。
もし、最高のサービスをしていただけたら、10ユーロプラスする。
そんな自分の中での決め事を作るのも悩まないための1つの手段ですね。
スペインでのチップは「おこころぞえ」。
サービスがよければ、その分の気持ちをお渡しすればいいんですよ。
ホテルでは?
よくホテルに泊まったときに、枕の横にチップを置きますよね。
スペインには、この習慣はないようで、落とし物と勘違いしてしまうそうです。
もし、お部屋のクリーニングが行き通ってて満足し、チップを渡したいなと思うのであれば、一言メモを添えるなんていかがでしょうか。
「Gracias!」(=ありがとう!)
チップと感謝の一言があるだけで、受け取った方はとても嬉しいのではないでしょうか?
また、入り口からお部屋まで荷物を運んでいただいた時などは、チップをお渡しするのがスマートです。
ホテルの格にもよるのですが、1~2ユーロであったり、格式のあるホテルの場合は、5ユーロ札をお渡ししたりするのがいいと思われます。
タクシーでは?
こちらは渡す方と渡さない方がいるようです。
実際、私も渡す時と渡さない時があります。
日本でも同じですが、タクシーの運転手さんと気が合って、短い乗車時間の中でたくさんおしゃべりしちゃう。なんてこともありますよね。
また、凄く無愛想で嫌な気分になったとか・・・。
スペインでも同じなんです。
乗車中、気持ちよく過ごせた時にはチップをお渡ししたくなりますし、とんでもなく無愛想な時は、きっちりお支払いしたくなってしまいます。
私の周りでチップを渡す方は、基本的におつりで出た小銭や、1ユーロなどを渡しているようです。
コチラの記事も参考に!!
バルセロナ観光に行く時のベストな滞在日数や注意すべきことを移住者が解説
おわりに・・・
私は、両親が日本から訪れた時に、とあるレストランで素敵なウェイターの方に出会いました。
すごく笑顔が素敵で、私たちによく気を配り、母の洋服が汚れてしまった時は、すかさず染み抜きを持ってきてくださいました。
そして、ウェイターの方の「エプロンが素敵!」と母が言うと、お会計の際に新品の同じ柄のエプロンをくださったのです。
このサービスに両親と私は感動し、会計金額にはこだわらず、10ユーロのチップをお渡ししました。
このように、嬉しいときはその気持ちをお渡しすればいいのです。
スペイン人はお話好きでユーモアな方がたくさんいます。
スペイン語が話せなくても、勇気を振り絞って話しかけてみてください。
仲良くなることで、意外なサービスをしてくれるかもしれませんよ!
それに対して、嬉しかったらその分の気持ちをお渡ししましょう。